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読みもの能いもの作り

職人の想い【第7回】

Story

手仕事ゆえの魅力を届けたい

鋳造課 錫製品鋳造

川村卓矢

作業風景

入社以来、錫製品の鋳造の業務に携わっています。
能作では製品により鋳造法を使い分け、多品種少量生産を行っています。
溶かした錫を鋳型に流し込む鋳造は、外から鋳型の中の状態がわからないため、
湯(溶かした金属)が流れる様子を想像しながら注ぎます。

製品はそれぞれに鋳造方案(湯を鋳型内部に導く湯道などの経路)が異なり、
それにより湯の流し方を変える必要があります。
目一杯湯口まで湯を入れてしまうと製品にバリが発生するものもあれば、
さらに余分に注ぐ押湯をしないと湯が全体まで行き届かないものもあり、
それを見極め湯流れを調整する必要があります。

作業風景2

能作の錫製品は錫100%のためやわらかく、鋳肌そのものを大切にした仕上げをするため、
できる限りきれいな状態で鋳造する必要があります。
それが難しくもあり、また面白味もあり、自分自身のやりがいに繋がっています。

職人の写真

鋳造課 錫製品鋳造
川村卓矢

大型重機部品の加工から
一つひとつが手仕事の錫鋳物職人へ

Favorite

職人のお気に入り

<ビアカップ – L>

自分が手掛けた製品のひとつで、
単純な形状でありながら
鋳造がとても難しい製品です。
鋳型をセットする際のわずかなずれで、
カップの側面に偏肉ができ厚みが変わってきます。
何度も繰り返し改良を重ね、
鋳造が難しい分やりがいのある製品です。

ビアカップ – Lは、手に持った時の肌触り、大きさ、
ちょうど手にしっくりくる感じが気に入っています。

ビアカップ - L

ビアカップ – L


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