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読みもの能いもの作り

職人の想い【第12回】

Story

鋳物の個性はひとの個性

製造部 鋳造課

井上直也

作業風景

溶かした金属を型に流し込み、冷やし固めて鋳物が出来上がります。
その型を作る工程は鋳物づくりにとって非常に重要な部分となります。
能作の鋳型づくりは、原型の上に型枠をのせ、中に砂を込め自らの体重で押し固めて作ります。
その後、原型を取り出すことで空洞ができるので、溶かした金属(湯)を
湯口から流し込むことで製品のかたちになります。

鋳型は上型と下型を別々に作ります。
その作業において砂を押し固める強さが強すぎると原型と砂の境がずれてしまうので、
その部分にバリが発生し、逆に弱いと型枠を持ち上げた時に砂が崩れてしまうのです。

作業風景2

能作の鋳物づくりは、造型から鋳造までの工程を分業化せず、1人で行います。
職人一人ひとり体格が違うので、砂を押し固める強さや湯を流すスピードも異なります。

同じ作業工程ですが職人はより美しい鋳物を作れるよう各自で工夫を凝らし、
改良を重ね、お客様のためによりよい製品を作り上げる楽しさと喜びを感じています。

職人の写真

製造部 鋳造課
井上直也

より能(よ)い鋳物を、より能(よ)く作る
能作のものづくり現場の司令塔

Favorite

職人のお気に入り

<片口 – 大>

錫製品の生型鋳造の中で、
一番自分が携わっている製品が片口 – 大です。
入社当初は満足のいくものは作れなかったですが、
徐々に技術が身に付き、
型づくりのスピードも上がりました。

造型の工程はどの製品も同じですが、
物が違えば作業ひとつも変わります。
職人によっても製品ごとに得意不得意があり、
それを見極め作業の振り分けをしています。

片口 - 大

片口 – 大


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