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読みもの能いもの作り

職人の想い【第35回】

職人の想い【第35回】

Story

つくる喜びで見える、
新しい景色

製造部型制作室

松田 有理沙

作業風景1

製品作りは原型作りから始まるので、まず、製品と同じ形をした原型を木型屋さんに製作してもらいます。その原型をプレートに貼り付け、そこに溶かした金属が型まで流れる道(湯道)を設計していきます。
錫が製品部までスムーズに流れるようにするには、製品の形状や大きさに応じて湯道の厚みや幅を細かく調整しなければなりません。そうしないと、鋳型の中で湯が最後まで行き届かず形がきれいに出なかったり、流れ跡がしわのように残る「湯じわ」が多く発生してしまったりします。
 
プレートは一度作って終わりではありません。量産の過程で湯回りの不良や製品の不具合が出れば、そのたび湯道の設計を見直して、改良を重ねていきます。そうした積み重ねが、より良い製品づくりにつながっているんです。

 

作業風景2

型制作室に配属されてから、5ヶ月が経ちました。以前は販売部に所属しており、お客様に能作製品の魅力を直接お伝えする役割を担っていました。当時は、販売の経験を積んでいたものの、製品がどのように作られているのかについては深く理解していませんでした。販売部から現場研修を経て型制作室に移ったとき、「自分もきっとうまくできるだろう」と思っていました。しかし実際に型づくりや鋳造に取り組んでみると、その難しさを痛感し、失敗が続いて気持ちが落ち込む日々がしばらく続きました。
 
けれども今振り返れば、その経験が大きな学びとなっています。販売をしていた頃と比べると、見えている景色はまるで180度変わりました。
以前は「美しい能作製品」として外から見える部分だけをお客様に伝えていましたが、今は自分の手掛けた鋳型から生まれた製品が店頭に並ぶことに、ひとしおの感慨を覚えます。製品への愛着や思い入れも、これまで以上に強くなりました。

 

職人の想い【第35回】職人

製造部型制作室
松田 有理沙

「お客様に届ける側から
製造のスタートラインに立つ職人へ転向

Favorite

職人のお気に入り

<Kubile – L>

両親の結婚30周年に、弟と一緒に
「Kubile – L」をプレゼントしました。
それぞれのグラスに両親の名前と
結婚記念日を名入れし、
特別な一品に。
 
シュッとしたシンプルなフォルムと
サイズ感、そして製品名のとおり
手に馴染む「くびれ」のデザインが
気に入って、この製品を
プレゼントに選びました。
もともと両親は能作製品が好きなので、
私たちの贈り物を
いっそう喜んでくれました。

 

Kubile - L

Kubile – L

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