職人の想い【第6回】
Story
仕上課 錫チーム
場家佐知子
表面に細かな凹凸があるものや
繊細な柄があるものの
仕上げの工程を任されています。
手芸や彫刻など手先を使うことが好きで、
難しい仕上げが必要なアイテムほど
美しく仕上がった時の達成感が得られます。
ハートの形をした箸置きが二つ重なった
「箸置 - かさなる気持ち」は、
滑らかな質感のラインが美しい箸置きです。
本体部分と湯道をつなぐ堰(せき)部分の
切削した跡がなくなるよう、
バフ研磨で滑らかになるまで磨きを施します。
仕上がりに違いが出ないよう、
質感を揃えるのはとても難しいです。
また、表面の細かなヘアライン仕上げに
より美しい表情を出すため、
角度を細かく調整します。
ローラーに強く当てすぎると、
加工ムラが出来たり、
やわらかな曲線の美しさを損なってしまうため、
特に慎重に仕上げをおこないます。
「かさなる気持ち」という商品名と
愛らしいハートの形状が、
日々のせわしさから私自身の気持ちを和らげてくれ
「ハートっていいな」と純粋に思います。
使う方の気持ちもあたたかくなるよう、
一つひとつを丁寧に思いを込めて仕上げています。
仕上課 錫チーム主任
場家佐知子
錫製品の美しさに魅了
仕上げ職人を率いる錫チーム女性リーダー
Favorite
職人のお気に入り
<つながる箸置 - ネコ>
シンプルな形状が一見すると他の製品に比べ
仕上げが簡単そうに見えるのですが、
工程数の多さに加え
仕上げの繊細さが必要なアイテムです。
自分自身、猫が大好きなこともあり、
単純にデザインが可愛いから
好きということもありますが、
それ以上に仕上げが難しい故に
製品への想いや愛情が強く、
きれいに仕上がった時には
清々しい晴れやかな気持ちになります。
つながる箸置 - ネコ