読みもの能いもの作り

おうちで日本酒の「旬」”ひやおろし”を楽しむ

【今日の一杯 Vol.3】

お酒と一口に言っても、日本酒・焼酎・ビール・ウイスキー等さまざま。
今日の一杯におすすめのお酒とそれに合う能作の酒器とは?


今回は、日本酒のプロフェッショナルの方に、”ひやおろし”についてお話を伺いました。

🍶教えてくれた方 

なかやす酒販株式会社
代表取締役社長 中山 士門さん
一般社団法人日本ソムリエ協会認定ソムリエ、酒販研究会連合会認定 唎酒師

 日本酒の「旬」とは?

日本酒を楽しむ方々に”日本酒の旬は?”と聞くと「出来立て生酒のしぼりたてがある冬から春が旬!」答える方が多くいらっしゃいます。

出来立ての日本酒が楽しめる生酒やしぼりたてなどの冬から春に出るお酒たちは、醸造技術、温度管理技術、物流技術、家庭での冷蔵保管が進歩してから生まれた、ここ数十年の歴史しかありません。

実は、日本酒の旬は、”ひやおろし”のある「秋頃」です。

前の年の秋にお米を収穫し、雑菌が増えにくい寒い時期に酒を醸し、春に完成する。それをじっくりと蔵で熟成させて夏を超え、次の米が収穫される頃合いが、「日本酒の旬」と言えます。
そのため、「日本酒の日」は毎年10月1日に制定されています。

” ひやおろし”の名前の由来は?

日本酒を搾ったあと、通常2回の加熱殺菌処理を行います。この作業が「火入れ」です。

ひやおろしは出荷時の2度目の火入れを行わず、「ひや(=常温)」のまま「おろす(=卸す)」ことから「ひやおろし」と江戸時代の頃から呼ばれるようになりました。

※ひや(冷や)とは、現在の「常温」を意味します。燗は逆に温めたことを指します。

 ”ひやおろし”ってどんな日本酒?

春に出来上がった日本酒に一度だけ火入れを行い、夏を超えて秋になるまで蔵でじっくりと熟成させたお酒のことです。

通常、日本酒は出荷する際にもう一度火入れ作業を行いますが、ひやおろしは出荷時の2度目の火入れを行いません。そのおかげで、夏を越えるまで熟成をさせたまろやかな味わいと、二度目の火入れを行わないお酒のフレッシュな香味が楽しめます。

秋の季節の外気温と蔵での保管温度が同じくらいになったら出荷されるひやおろし。まさに秋の味覚にぴったりと寄り添う、今だけしか楽しめない「季節酒」といえます。

” ひやおろし”の楽しみ方は?

名前に”ひや(冷や)”とついていることと、火入れが1回のため、酒販店では基本的に冷蔵庫で販売されています。そのため、冷蔵庫で冷やした「冷酒(れいしゅ)」として楽しまれる方が多いように思います。

すっきりとキレのある味わいがお好みでしたら、やや冷やし気味にされるとよいでしょう。アルコール度数が17度を超えていてたり、ちょっと重たいと感じたらオンザロックも良いかもしれません。米の旨味やコクを楽しみたいなら、常温~ぬる燗(36℃ほど)がおすすめです。

しかしながら、ひやおろしの歴史は冷蔵庫がない江戸時代。”冷えたお料理に熱燗、温かいお料理にキンキンに冷えたお酒”という組み合わせは余りおすすめしませんが、

「お料理との相性は難しく考えず!」

大好きな秋の味覚とゆっくりとひやおろしを楽しんでください。

日本酒の専門家の方の貴重なお話、とても興味深く、今日楽しむ日本酒を選ぶ時から参考にしたいと思いました。みなさんの盃や料理を選ぶ際のお役に立ちますように


【能作とひやおろし】

今回ご紹介した”ひやおろし”を能作の酒器とセットにしてご用意しました。
”ひやおろし”は、株式会社桝田酒造店の「満寿泉 純米吟醸 ひやおろし」。おだやかな香りと熟成された旨味が感じられます。また、心地よい酸味もありバランスのいい辛口の日本酒です。
冷酒からぬる燗で呑むのがおススメとのこと。旬の日本酒を錫100%のぐい呑でぜひお楽しみください。


満寿泉×能作 能作酒器で楽しむひやおろしセット
※数量限定。なくなり次第、終了。

  • 「満寿泉」製造販売元:株式会社 桝田酒造店
    〒931-8358
    富山県富山市東岩瀬町269番地
    TEL:076-437-9916
    E-mail:info@masuizumi.co.jp

【紹介した”ぐい呑”の実物をご覧になりたい方は】
能作の直営店舗へお越しください。スタッフ一同お待ちしております。
※お酒の販売は公式オンラインショップ限定となります。ご注意ください。

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